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顔合わせの挨拶ってどうやるの?全体の流れやポイントについて

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顔合わせは、両家の親睦を深める目的で行う食事会です。一般的に、結納を省略した場合に行われます。結婚に関する両家の意思を確認し合うための会話や食事、挨拶が顔合わせの内容です。婚約記念品の交換と食事、歓談などを含め、おおよそ2時間半~3時間が必要となります。必ずこうするという流れや儀式的な行為はありませんが、挨拶は欠かせません。そこで、この記事では、顔合わせで欠かせない挨拶のポイントや、当日全体のベーシックな流れなどについて解説します。

 

顔合わせ当日の一般的な流れとは


両家が集合したら、顔合わせがスタートとなります。会場のフロントなどで待ち合わせ、全員が揃ったら入室します。手土産を準備しているのであれば、入室したタイミングで渡しましょう。
上座(入口から遠い方)から、両家の父親、母親、新郎新婦の順に座りましょう。新郎新婦が家族を招待した場合は、新郎が進行役となります。
一方、両親が主催した場合は、新郎の父親が進行役です。始まりの挨拶は、進行役を務める新郎もしくは新郎の父親が行います。
次に、両家族の紹介です。新郎側の家族、新婦側の家族の順でお互いの家族を紹介します。まずはおふたりがそれぞれの家族を紹介し、次に新郎新婦が自己紹介を簡単にするという流れです。
次に、婚約記念品のお披露目となります。婚約指輪をはめたり、婚姻届けの証人欄に署名をもらったりと内容は自由です。
婚約記念品としては、新郎から婚約指輪を、新婦から腕時計や電化製品、スーツなどを贈ることが多い傾向となっています。
記念撮影も、このタイミングで行うとよいでしょう。撮影した写真は、結婚式当日にムービーに利用したり、顔合わせ後に両親へ贈ったりと活用できます。
そして、いよいよ会食です。会食の前には、乾杯の挨拶を行いましょう。
挨拶は、新郎もしくは新郎の父親が行います。会食中は、新郎新婦の幼少時代のエピソードや、結婚準備の状況、出身地の話などをするとよいでしょう。
出身地が同じだと、おいしいお店や共通の知人など話が広がります。出身地が異なる場合は、特産品や観光スポット、同じ出身地の有名人などを話題にすると、盛り上がりやすいでしょう。また、天気や季節の話を最初にすると、会話を始めやすくなります。
お互いをより知ろうとするのであれば、趣味に関する話題を出すのもよいでしょう。趣味や学生時代の部活動など、相手との共通点があれば話がはずみます。
話が盛り上がるか不安な場合は、結婚式場のパンフレットや幼少時代のアルバムなど、アイテムを準備しておくのも1つの方法です。
一方、自慢話や政治、宗教、病気などに関する話題は、避けたほうが無難といえます。特に、政治や宗教に関する話題には注意しましょう。
なぜなら、これらの話題は、個人の価値観や考え方が大きくかかわっているため、意見が分かれると討論になる可能性があるからです。
場合によっては、けんかごしになったり、気を悪くしたりと、顔合わせが台無しになる可能性があります。
会食の最後には、結びの挨拶とお礼を述べます。新郎新婦のおふたりで、顔合わせに出席してくれたことに対するお礼と、両親への感謝の気持ちを伝えましょう。
全体を通し挨拶のタイミングは、始まりの挨拶と乾杯の挨拶、結びの挨拶の3回です。

 

本人?それとも親?司会や挨拶の担当者について


当日の司会進行は、新郎新婦が行う場合と、新郎側の父親が行う場合の2パターンです。
おふたりが、顔合わせに家族を招く場合は、司会進行を新郎が行います。また、両親が顔合わせを主催する場合は、新郎の父親が司会進行役となります。
司会進行役の人が、始まりの挨拶を担当する場合が多いため、事前に打ち合わせをしておきましょう。
乾杯の挨拶も、新郎か新郎の父親が行います。司会進行役が行うこともあれば、そうでない方が挨拶をするケースもあり、人それぞれです。
場合によっては、新婦側の父親に頼むことで、出番を作るケースもあります。
結びの挨拶は、新郎か新郎の父親、もしくは新郎と新婦のおふたりです。新郎の父親に頼む場合は、結びの挨拶前におふたりからお礼の言葉を伝えておくとよいでしょう。

 

まずは始まりの挨拶で会を始める


出席者が全員席についたら、始まりの挨拶をします。
挨拶の内容は、参加していただいたことに対するお礼と、顔合わせの趣旨、今から顔合わせを始めることを含めましょう。新郎が挨拶をする場合は、印象を決めるきっかけにもなります。
新郎の父親が挨拶をする場合は、縁談を祝福する気持ちを伝えるような言葉を入れるとよいでしょう。
また、相手が遠方から顔合わせのために来てくれている場合は、「本日は遠方よりお越しくださいまして、誠にありがとうございます」というように、お礼の一言を添えます。

 

飲み物が運ばれてきたら乾杯の挨拶


乾杯の挨拶は、会食及び歓談の前に行います。一般的には、両家の家族紹介や、記念撮影などの後です。ただし、会場によっては、始まりの挨拶の途中や着席してすぐのタイミングで飲み物が運ばれてくることがあります。
このような場合、始まりの挨拶を済ませ、その最後に「乾杯」と付け加えるようにしましょう。乾杯の挨拶は、基本的にシンプルで短いものがベストです。「今後とも末永くお願いいたします。乾杯」といったように、短く済ませましょう。

 

最後に結び・お礼の挨拶で会を締める


結びの挨拶は、会食が終わってしばらく歓談してから行います。新郎新婦のおふたり、もしくは新郎が挨拶するのであれば、両親への感謝の気持ちや今後の豊富、今後の協力のお願いなどを盛り込みます。
「本日はありがとうございました。今後、結婚生活や結婚式のことなどいろいろ相談することも多いと思います。これからも、よろしくお願いします」というような内容にしましょう。
新郎側の父親が挨拶をする場合は、婚約を交わせたことに対する感謝の気持ちを含めると、場が締まります。

 

家族にも挨拶の機会がある!家族紹介について


始まりの挨拶の後に、家族紹介を行うことがあります。一般的には、新郎の家族、新婦の家族といった順で紹介していきます。紹介された出席者は、各自挨拶を行いましょう。
紹介する際には、名前だけでなく仕事や性格、趣味、最近のエピソードなどを交えると、より具体的にお互いのことを知ることができます。
その中で共通点があれば、会話が広がったり、親近感がわいたりするきっかけにもなるでしょう。新郎新婦の兄弟姉妹も出席している場合は、両家の両親の後に挨拶をします。
まずは、新郎が家族を紹介し、新婦が家族を紹介します。その後、各自の挨拶です。
新郎の父親は、「息子のプロポーズを受け入れてくださり、大変うれしく思っています。今後ともよろしくお願いします」と結婚の意思を確認しましょう。
それを受け、新婦の父親が「○○くんと結婚が決まり、安心しております。こちらこそ至らない点があるかとは思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。」と結婚に賛意を示します。
さらに、新郎の母親も結婚への賛意を示し、最後に新郎の母親が謝辞を述べて終了です。兄弟姉妹がいる場合は、この後新郎側の兄弟姉妹から挨拶をします。

 

押さえておきたい挨拶のマナーとは


顔合わせをスムーズに行うために、知っておくべき挨拶のマナーがあります。
まずは、挨拶のタイミングを見極めることです。特に、歓談が盛り上がっている場合、挨拶を切り出すべきか悩むかもしれません。
しかし、挨拶がなければいつまでも区切りがつかず、ズルズル過ごすことにもなりかねません。
顔合わせは、2時間半~3時間が一般的な所要時間なので、この時間を目安に、歓談が一区切りついたタイミングを見計らい、挨拶をしましょう。
また、挨拶の際には、きちんと一礼するのを忘れないようにしてください。わざわざ立ち上がる必要はなく、座ったままで背筋を伸ばし、一礼しましょう。
たとえカジュアルな雰囲気になっていたとしても、挨拶のときはきちんとすることが大切です。さらに、できるだけ事前に挨拶を暗記しておけば、相手によい印象を与えることができます。
メモを見ながらよりも、相手の目を見て話すことで、気持ちも伝わるでしょう。緊張するかもしれませんが、リラックスして挨拶をすれば、聞いている側も安心です。
挨拶をする際、緊張のあまりもしくは場が盛り上がってお酒を飲み過ぎてしまうケースがあります。
酔っぱらった状態で感謝の気持ちや今後の決意を伝えても、本気度が伝わらなかったり、ぐだぐだになったりする可能性があります。
おふたりの両親がわざわざ時間を作り、集まってくれている場であることを意識し、きちんと挨拶ができるよう、飲み過ぎないよう注意することが大切です。
そしてもう1つ気を付けたいのが、言葉遣いです。
「お嬢さんをください」という台詞が、結婚の挨拶としてドラマなどで使われるのを見たことがあるかもしれません。実は、この台詞を顔合わせの場で使うのは正しくありません。
また、お互いを呼び捨てやニックネームで呼ぶのではなく、さんづけで呼ぶよう気を付けましょう。相手の両親も、お義父さんではなく○○さんのお義父さんと呼ぶのが正解です。

 

事前に両家で打ち合わせしておこう


顔合わせは、当日の司会進行や挨拶も大切ですが、事前準備も欠かせません。まずは両家に日程や会場に関する希望をヒアリングし、相談したうえで決定します。
初めて訪れる場所を会場に選んだ場合は、両家からの交通手段や駐車場の有無など、必要な情報も共有しておきましょう。
基本的に、会場は料亭などの個室かレストランで、1人1~1.5万円が目安です。両親の好みや食べやすさなどを踏まえ、会場選びをしましょう。
おふたりの地元が離れているのであれば、新婦の地元に新郎側が出向くか、両家の中間点で行うのが一般的です。できれば、顔合わせ当日の1カ月前を目安に予約を済ませておきましょう。
次に、顔合わせの内容を考えます。プログラムを組み、誰がどの段階で挨拶をしたり、司会進行役になったりするのかを相談します。
家族紹介の仕方や記念撮影のタイミング、お開きの目安時間、席次など、細かい点も決めておくと安心です。
さらに、会計を誰がどんなタイミングでするのかも決めて伝えておけば、当日をスムーズに過ごせます。おふたりが両親を招待するという形で顔合わせを開くケースが多いため、おふたりが食事代を負担する場合が多くなっています。
ただし、個室使用料に関しては両家で折半する傾向があります。どちらかにとって会場が遠方になるのであれば、交通費や宿泊費の負担も検討が必要です。
両家の服装があまりにも異なると、カジュアルな服装で参加したほうが気後れしてしまいます。そのため、ジャケット着用でノーネクタイ、普段着、スーツなどはっきりとテイストを指定すると服装選びをしやすく親切です。
新郎は、ブラックスーツか濃い色で無地のスーツが一般的です。シャツは薄い色を選び、靴もしっかり磨いておきましょう。
新婦は、スーツかフォーマルなワンピースもしくは、訪問着や色留袖などの和装がマナーとなります。スカートの場合、あまりにもタイトだと料亭で正座をするときに上にひっぱられ、膝が見えてしまいます。
スカートの形や丈に気をつけて選ぶのがおすすめです。ただし、あくまでも一般的な服装の例なので、お互いに相談し、会場の雰囲気に合ったものを選びましょう。
服装と同時に両家で合わせておきたいのが、手土産です。どちらかだけが用意しているということがないよう、両家に手土産の有無を確認しておく必要があります。予算を決めておくと、お互いの手土産に差が生じにくくおすすめです。
一般的には、日持ちをする菓子折りを顔合わせの前日までに準備します。相手の両親の好みをリサーチしておけば、より喜ばれる手土産が選べます。かさばるものや重いものは荷物になりますし、生ものは日持ちがしないため、避けるべきです。
おふたりの地元が異なるのであれば、特産品を手土産にすることで話題にもなりますし、相手にも喜ばれます。
手土産の熨斗はあってもなくても構いません。つける場合は、結び切りの熨斗を選び、「寿」もしくは「ご挨拶」と表書きをします。紙袋や風呂敷から出し、相手から見て手土産が正面になるようにして渡しましょう。
このように、細かな点までしっかり事前に相談し、両家で情報を共有しておくことが、顔合わせをスムーズに進め気持ちよく終えるために必要です。
せっかく時間をかけて両家のご両親も集まってもらうので、来てよかったと思ってもらえるような場にしたいものです。しっかり事前準備をし、顔合わせ当日を成功させましょう。