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知っておきたい!結婚式のゲストのスーツ着こなし方法

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結婚式に招待されたとき、これまで結婚式に出席した経験があまりなければ、どのような服装をすれば良いかわからず迷ってしまうものです。男性のスーツスタイルにも意外と守るべきマナーがあるので、失礼に当たらないようにきちんと知っておきましょう。この記事では、結婚式に参加するときのスーツの着こなしで気をつけたいマナーを取り上げ、格式ある式に出席するパターンとカジュアルな式に出席するパターンの2通りを詳しく紹介します。

 

結婚式用スーツの基本の選び方とは?


まず、結婚式用のスーツを選ぶときに知っておきたい基本的なポイントを押さえておきましょう。
スーツの色は、黒の無地が定番です。ベーシックな黒のスーツは結婚式のようなフォーマルなシーンでも浮くことなく、きちんとして見えます。
無地のスーツは素材の品質がわかりやすいため、なるべく良いものを選ぶのがポイントです。
黒以外に、ネイビーやチャコールグレーなどでも構いません。ネイビーのスーツなら、知的でおしゃれな印象を与えられます。
チャコールグレーのスーツを選べば堅苦しくなりすぎることはなく、きちんとした雰囲気の中にも柔らかさや華やかさをトッピングできるでしょう。
注意したいのは、ストライプ模様が入っているスーツです。ストライプはカジュアルな印象を与えてしまうため、フォーマルな場には向きません。
織り模様など光沢でさりげなくストライプになっているものや細かなピンストライプなどは、きちんとした印象を保ちながら結婚式にふさわしい華やかさを演出できる場合もあります。しかし、きちんと見せたいシーンでは、フォーマル度の高い無地のスーツが無難です。
特に、大きくてはっきりとしたストライプ柄のスーツは、カジュアルな雰囲気になってしまうので避けましょう。
明るいネイビーやグレー、ベージュなども、結婚式では選ばないようにします。明るい色のスーツは派手なだけでなく、ご新郎と色がかぶってしまう可能性があるからです。
結婚式に出席するときは、落ち着いたダークカラーのスーツを選びましょう。ジャケットとパンツのツーピーススーツを着用しても良いですが、さらにフォーマル感を演出したいときに便利なのがベストです。
ベストが組み合わされたスリーピースのスーツスタイルなら、簡単にかしこまった印象になります。会場が暑くてジャケットを脱いでも、場にふさわしいフォーマル感を保てます。
パンツの裾はダブルではなく、折り返しがないシングルをチョイスするのがポイントです。パンツの形に決まりはありませんが、シルエットが細身のスリムタイプを選べばすらりと見せられます。
スーツに合わせるシャツの色は、白の無地が基本です。白シャツはフォーマル感が強く、誰からも好まれやすい清潔感があります。
襟の形は、襟の開きの角度や長さが一般的なレギュラーカラーを選びましょう。レギュラーカラー以外なら、セミワイドカラーのものを着用することもできます。ただし、カジュアルな印象にならないように、衿羽が長いものを選んだほうが良いでしょう。
結婚式で避けたいのは、ボタンダウンシャツです。普段のビジネスシーンではボタンダウンシャツを愛用しているという人も多いかもしれません。シャツの襟が浮くのを押さえてくれて、ノーネクタイでもきちんと見える便利なアイテムです。
しかし、ボタンダウンシャツには競技から誕生したというルーツがあります。そのため、ボタンダウンシャツを着用していると、スポーティーやアクティブ、カジュアルといった印象を周囲に与えてしまいます。
フォーマルに装う必要がある結婚式の場には合わないので、選ばないようにしましょう。

 

スーツ以外で気を付けるべきポイント


スーツが決まったら、それに合わせるアイテムにも気を配って、トータルでおしゃれにコーディネートしたいところです。ネクタイや靴、ハンカチなど、スーツ以外でも気を付けるべきポイントはいくつもあります。
まず、ネクタイの色は、白やシルバーなどの明るい色を選びましょう。無地でも光沢感があるものなら、華やかな印象です。
スーツがダークトーンの色なので、そこに明るい色のネクタイをすればよく映えます。明るいブルーやピンク、淡いイエローなども選べます。
反対に、黒やネイビーなどはお祝いの場にはふさわしくありません。スーツでは黒やネイビーが好まれるものの、ネクタイまで暗い色にしてしまうと華やかさがなくなってしまいます。
特に黒のネクタイは喪服のイメージがあり、縁起が良くないとされているので避けましょう。無地以外にストライプやドット、小紋柄などのネクタイも、派手なものでなければ着用できます。
周囲と少し差をつけたいときは、蝶ネクタイがおすすめです。いつもとは違う印象になり、パーティーシーンにはぴったりです。
蝶ネクタイを合わせれば、スーツがビジネスライクな着こなしになってしまう心配はありません。無地の蝶ネクタイはもちろん、デザイン性の高い柄の蝶ネクタイも選べます。
蝶ネクタイをするときは、シャツの襟がウイングカラーのものに合わせます。ウイングカラーとは襟全体が立ち上がっていて、襟先部分のみに折り返しがあるものです。
蝶ネクタイは普通のシャツにも付けられないことはありませんが、ウイングカラーのほうがしっくりなじみます。
靴は、黒のストレートチップの革靴がベストです。ストレートチップとは、つま先の部分の切り替えがストレートになったものです。
黒のストレートチップは万能で、ビジネスシーンのほか結婚式のようなおめでたい場にも使えます。つま先の切り替えのない、プレーントゥの靴を履くこともできます。光沢があって華やかなエナメルシューズを選んでも良いでしょう。
避けたいのは、革靴であっても茶色の靴やローファーなどです。茶色の靴や紐のないローファーなどは、カジュアルな雰囲気があるからです。メンダリオンと呼ばれる穴飾りが付いたものなどもおしゃれですが、結婚式では選ばないようにしましょう。
意外と見落としがちなのが、靴下に関するマナーです。立っているとパンツで隠れる部分ですが、座ると目立つことがあるので油断は禁物です。くるぶし丈の短い靴下や、白い靴下は避けましょう。
短い靴下はパンツの裾が上がったときに、肌が見えてしまう恐れがあります。白い靴下もカジュアルな雰囲気があり、ダークスーツからちらりと見えると悪目立ちしてしまいかねません。派手な色や柄の靴下も選ばないようにします。結婚式には黒い無地の靴下と覚えておきましょう。
スーツの胸ポケットにポケットチーフをさせば、おしゃれ度がぐっと高まります。フォーマルな印象にもなるため、結婚式にはぴったりです。ポケットチーフの色は白を選べば、どんなスーツやネクタイにも合わせやすくて無難です。
白以外であれば、ピンクや水色など薄くて明るい色が良いでしょう。ポケットチーフの素材は、美しい光沢のあるシルクがフォーマルです。リネンを選ぶこともできますが、シルクのような光沢がないため昼間のみにするのが良いでしょう。
サイズに特に決まりはありませんが、大きすぎてご新郎よりも目立ってしまうことがないようにしなければなりません。折り方やポケットからのぞかせる分量で、華やかさを調節しましょう。

ビジネススーツの普段使いはNG


普段のビジネスシーンで、黒やネイビー、チャコールグレーなどの無地のスーツを着用しているという人は多いでしょう。では、それをそのまま結婚式に着て行っても問題ないのでしょうか。
基本的には、普段使っているビジネススーツはできるだけ控えるのが無難です。これは、ビジネススーツ自体が悪いというわけではありません。
むしろ、結婚式という特別なお祝いの場なのにいつもと同じ普段着で来たと思われてしまいかねないことが問題です。
いつものビジネスシーンと同じ格好ではなく、華やかさを加えておしゃれな着こなしをすることで、おふたりの新しい門出を祝福しているという気持ちを表しましょう。
特に避けたいのは、普段よく着ていてしわだらけになっているスーツです。くたびれた印象があり、きちんとした服装とはいえません。
普段使いしているビジネス用のネクタイや大きなビジネスバッグ、白い靴下なども避けます。仕事帰りに結婚式に来たようで、場違いな雰囲気だからです。
ビジネススーツを結婚式でも着るのであれば、クリーニングに出してしわや汚れを取っておきましょう。きれいでピンとしたスーツに身を通せば、背筋もしゃんと伸びます。清潔感があり、フォーマルできちんとした印象を与えることができるでしょう。
ビジネススーツを「いつもと同じ」と周囲に思わせることなく結婚式でも着るためには、華やかなスタイルに仕上げることがポイントです。
ネクタイはビジネス用として使っているものではなく、シルバーなど明るめのものを選びます。さらに、ポケットチーフを使えばフォーマル度はぐんと上がります。
かばんはビジネスバッグではなく、小さめのものを用意しましょう。式の前後に用事があるなどどうしても大きなかばんを持って行かなければならない場合は、受付に預ければ身軽に行動できます。

カジュアルなパーティーに適したスーツ


教会や格式高いホテルなどで行われる結婚式であれば、マナー違反とならないようによく気を配り、正装をする必要があります。
しかし、ガーデンウェディングや友人を中心としたカジュアルなパーティーなどでは、厳格なマナーよりもおしゃれな雰囲気のほうが重視されることもあります。
会場の雰囲気や招待されているゲストの年齢層などを考慮して、その場にふさわしい装いをすることが大切です。
カジュアルなパーティーなら、格式高い結婚式で求められる服装よりもおしゃれ感を重視してスーツを選べます。やや明るいグレーやネイビーのスーツなどを着用しても問題ありません。
明るい色のスーツなら上品でありながらも堅苦しくはなく、軽やかな印象です。ガーデンウェディングなどカジュアルで開放感のあるシーンにぴったりな雰囲気を演出できます。
ただし、明るすぎるものは白っぽく見えることがあり、ご新郎ご新婦の衣裳と似たスタイルになってしまうため避けましょう。
フランクな場であれば、ストライプやチェックのスーツなども着用できます。スタイリッシュなストライプ、トラッド感のあるチェックのスーツなどをチョイスして、自分なりの個性を演出してみましょう。
シャツの色は白だけでなく、ピンクや水色などのパステルカラーも選べます。さわやかさや柔らかさのあるパステルカラーなら華やかさがあり、近づきやすい印象も与えられるでしょう。
もちろん、派手な柄やインパクトのある強い色のシャツは控えます。シャツの色とポケットチーフの色を揃えるのもおしゃれです。色をうまく合わせれば、全体に統一感がありすっきりした着こなしになります。
まったく同じ色にしなくても、トーンを揃えると素敵です。淡い水色のシャツにブルーのポケットチーフなどというように、同じ系統の色でまとめると簡単にスタイルが完成します。
おしゃれ上級者なら、アクセントカラーとしてあえてポケットチーフをシャツと違う色にしてみても良いでしょう。着こなしに遊び心を添えながら、おしゃれ感度の高さをアピールできます。
ゲストの雰囲気を考えながら、ネクタイやカフスボタン、ネクタイピンなどの小物使いでおしゃれを演出するのも一つの手です。
ネクタイは、基本的には派手なものでなければ色や柄は自由です。殺生のイメージのあるアニマル柄やクロコダイル柄などは避けましょう。
カフスボタンは白蝶貝のものが最も格式高いとされていますが、それほど目立つ部分ではないのでそれ以外のものを選んでも問題ありません。遊び心のあるデザインをチョイスして、さりげない大人のおしゃれを楽しみましょう。
ネクタイピンにも特に細かな決まりはありませんが、シルバーのシンプルなものならどんなスタイルにもうまくマッチします。
シャツやネクタイがやや目立つようならシンプルなネクタイピンに、シャツやネクタイが控えめならデザイン性の高いネクタイピンにするなど、全体のバランスを考えて選びましょう。

マナーを押さえて新郎新婦を気持ちよくお祝いしよう!


結婚式に出席する際の男性の服装は、スーツであれば何でも良いというわけではありません。スーツ、シャツ、ネクタイ、靴などとひとつひとつチェックしてみると、男性の服装のマナーは意外とたくさんあるものです。
マナーがしっかり守れていないと、式に招待してくれたご新郎ご新婦に恥をかかせてしまうことになるかもしれません。 結婚式のマナーをきちんと守り、晴れやかな場にふさわしい服装をして気持ち良くお祝いできるようにしましょう。