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給料3カ月分は古い!婚約指輪の相場と指輪に込められた意味

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婚約指輪(エンゲージリング)を贈りたいと考えている場合、どの程度の値段やクオリティのものを購入すれば良いか迷うこともあるのではないでしょうか。かつて婚約指輪の相場は「給料3カ月分」と言われていました。しかし現代の婚約指輪の相場は一昔前とは異なります。そこで今回は、気になる婚約指輪の相場や意味などについて解説していきます。

関連記事:結婚指輪の相場はいくら?選び方のポイントは

 

なぜ「給料3カ月分」?婚約指輪の相場をチェック!


婚約指輪と言えば、「給料3カ月分」というイメージがある方も多いのではないでしょうか。給料3ヶ月分は決して安い金額とは言えません。まずは誰もが気になる、婚約指輪の相場について見ていきましょう。

 

給料3ヶ月分じゃない?実際の婚約指輪の相場

「給料3ヶ月分」と言われる婚約指輪ですが、「ゼクシィトレンド調査2023」調べによると、婚約指輪にかかった金額の全国平均額は38.2万円。給料の3カ月分よりも下回っていることが明らかになっています。

同調査によると、結婚に関して婚約記念品があった割合は72.5%で、そのうちの86.6%が「指輪(エンゲージリング)」。そのほかにも時計やネックレスといった装飾品が婚約記念品としてありましたが、圧倒的に多かったのが婚約指輪です。婚約時に指輪を贈ることは、「当たり前のもの」として深く根付いていることが伺えます。

また、同調査によると、婚約指輪にかかった金額は「30~40万円未満」が30.9%と最多となっています。月収の平均から計算すると、このアンケート結果から導き出される相場は「給料3カ月分」ではなく、およそ「1~2カ月分」だということがわかります。

続いて「20~30万円未満」が20.6%、「40~50万円未満」が13.6となっています。このことから、全体の60%超が20〜50万円台の婚約指輪を購入していると言えるでしょう。

参考資料:ゼクシィ結婚トレンド調査2023

 

婚約指輪が「給料3ヶ月分」という話はどこから?

では、なぜ未だに「給料3カ月分」というイメージがあるのでしょうか。その原因としては、1970年代前半~80年代後半にかけて、ジュエリーブランドのデビアス社による広告で登場した、「婚約指輪は給料の3ヶ月分」とするコピーの影響が大きかったと言えるでしょう。

さらに芸能人が「給料3ヶ月分」の指輪を婚約者に贈ったという発言もあり、「婚約指輪は給料3ヶ月分」とする印象が浸透したと考えられています。

実際には「必ず3ヶ月分でなければならない」という慣習やしきたりがあるわけではありませんが、今から40~50年ほど前に人々に浸透した認識は、その子供世代・孫世代にも浸透しています。デビアス社の戦略が数十年も続いていると考えると、とても興味深いですね。

前述の「ゼクシィトレンド調査2023」の婚約指輪の平均額を観ていただくとわかるように、給料3ヶ月分は相場とは言えません。値段に左右されるのではなく、そして無理をせず、愛する人に贈りたいと思った指輪を購入することが大切です。

 

婚約指輪を贈る意味とは


続いては、婚約指輪に込められた意味について見ていきましょう。まず婚約指輪が持つ最大の役割のひとつに、「婚約の証」が挙げられます。プロポーズで指輪を贈ったり、結納や顔合わせ食事会で記念品として贈ったり。婚約したという証として、婚約指輪はその存在感を放ちます。

婚約指輪の歴史は古く、古代ローマ時代に始まったといわれています。さらにヨーロッパ世界に普及したのは9世紀ごろとされ、人間の結婚という儀式に深く関わり続けてきました。当時のヨーロッパではニコラス1世が「婚約発表をする際には婚約指輪が必要である」とし、「夫になる者は高価な指輪を将来の妻に贈ること」という決まりを作ったとされています。

なぜ高価な指輪を贈る必要があるのか、それは夫の身に何かがあったとき「指輪を売って家族を守れるだけのお金を妻が手に入れられるように」という意味があったのだそう。つまり、婚約指輪は女性を経済的に守る役目を持つものだったと言えるでしょう。

また、婚約指輪も結婚指輪も左手の薬指に付けるのが一般的です。これは「薬指と心臓はつながっている」という考えから、指輪を左手の薬指にはめるようになったとされています。

日本における婚約指輪の歴史は浅く、普及し始めたのは1950年台半ばの高度経済成長期の頃です。結婚指輪の歴史は明治時代まで遡ることができますが、婚約指輪が世間に広まったのはそのずっと後のことでした。

この頃にダイヤモンドの輸入制限が撤廃されたため、ダイヤモンドを使った婚約指輪作りが容易となったことも普及のきっかけとしては大きいものです。そして前述の、デビアス社の広告にも繋がるのですね。

 

婚約指輪は結婚前だけじゃない!結婚指輪との重ね付けも意識したい


婚約指輪は婚約期間中にだけ身に着けるというイメージがある方も多いのではないでしょうか。しかし実際は、結婚後も婚約指輪を付けることは可能です。

たとえばパーティーや結婚式に招待された場合のようにフォーマルな場面などでは、結婚指輪に婚約指輪を重ね付けすると良いでしょう。それだけではなく、普段遣いや、特別なお出かけ時に重ね付けをするというケースも見られます。重ね付けするときは、結婚指輪を下に、婚約指輪をその上に付けるようにします。

結婚後も指輪の重ね付けを考えるのであれば、重ねたときの見え方に気をつける必要があります。統一感やバランスなどを考慮して、婚約指輪と結婚指輪を選ぶことをおすすめします。婚約指輪と結婚指輪がセットになって販売されているお店も少なくないため、プロポーズ後に婚約指輪を決める場合には、重ね付けも意識して選んでみてはいかがでしょうか。

 

婚約指輪は心を込めた一生に一度の贈り物


婚約指輪の相場は給料3カ月分はないものの、それでも決して安い買い物ではありません。一生に一度の買い物だからこそ、相手が喜んでくれるものを選ぶことが重要です。

婚約指輪選びでは、相場を気にして指輪選びをするのではなく、気持ちを込めることが何より大切です。婚約指輪は婚約時に贈るプレゼントとして、もっとも多く選ばれているもの。ぜひ素敵な婚約指輪とともに、ふたりの新たな一歩をスタートしてくださいね。